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結婚相手と宗教が違ったら?後悔しないための確認ポイントと宗教の壁の乗り越え方

相手と宗教が違うんだけど、結婚したらどちらかに合わせなければならないの?
熱心なのは親だけと言われたけど、勧誘されたりお布施を出せと言われたりしないか心配…
宗教を信仰していると言ったら、それだけでお断りされそう…

日本人の多くは「自分は無宗教だ」と思っているようです。しかし、お正月に初詣に神社に行き、法事ではお寺に行く…という人が多いのもまた事実で、あまり「宗教」というものを考えることはないのかもしれません。

しかし、結婚となれば事情は変わります。本人や親が熱心に信仰している場合、結婚式だけでなく、子どもの宗教教育・洗礼・お墓・葬儀・宗教活動への参加・献金・寄付などが夫婦の問題になる可能性があります。

結婚しようと考えている相手と宗教が異なる場合、どのようなことを確認しておけばよいのでしょうか。今回は宗教について聞くタイミングや聞き方、宗教の壁を乗り越えるために話し合っておきたいことについて考えていきます。

目次

結婚相手と宗教が違うと結婚できない?

カトリック教会で行われる復活祭のミサの様子(ブラジル)

宗教が違うからといって、結婚できないわけではありません。ただし、宗教が生活にどの程度影響してくるのかを考えなければ、結婚生活が最初からうまくいかなくなってしまう場合があります。

「宗教」と「生活習慣」は切り離しにくい

日本では、特定の宗教を強く意識していなくても、日常生活の中で宗教と関わっていることがあります。

ワシントンD.C.に拠点を置く世論調査機関のPew Research Centerが2023年に実施した調査『Religion and Spirituality in East Asian Societies(東アジア社会における宗教と精神性)』によると、日本の成人の46%が仏教徒、42%が無宗教と回答しています。神道は4%にとどまりますが、日本の調査対象者1,742人のうちの27%は「神道の生き方・考え方」に個人的なつながりを感じると回答しています。この結果からも、「自分は何教徒と認識しているか」と「宗教的な習慣や考え方との関わり」は、必ずしも一致しないことがわかります。

実際に、家に仏壇と神棚がある、正月には神社へ初詣に行く、お盆やお彼岸には墓参りをする、親族が亡くなれば仏式で葬儀を行うなど、宗教を強く意識せずに続けている習慣も多いでしょう。「相手が無宗教だったら、結婚前に宗教について考える必要はない」とはならないことに注意してください。

宗教が違っても結婚はできる

結婚相手と宗教が違うからといって、法律上、結婚できないわけではありません。

日本国憲法第20条では「信教の自由」が保障されています。どの宗教を信仰するか、あるいは信仰しないかは個人の自由であり、宗教上の行為・儀式・行事への参加を強制されないことも定められています。また、夫婦が同じ宗教を信仰することや、結婚の際にどちらかが相手の宗教に改宗することを義務づける法律もありません。そのため、夫婦それぞれが異なる宗教を信仰したまま結婚することも可能です。

ただし、「法律上結婚できる」といっても、「宗教の違いが結婚生活に影響を与える可能性」は十分にあります

本人が信仰を続けるだけなら、お互いの考えを尊重することで生活できるかもしれません。しかし、配偶者にも入信や宗教活動への参加を求める、子どもにも同じ信仰を持たせたい、献金や宗教活動に生活費や時間を使うとなれば、夫婦双方に関係する問題になります。

宗教が違うこと自体が問題なのではない

宗教が異なる二人が結婚する際に大切なのは、宗教の違いそのものを問題視しないことです。

たとえば、同じ仏教でも宗派によって考え方や慣習は異なります。キリスト教にもカトリックやプロテスタントなどがあり、それぞれに違いがあります。また、同じ宗教・宗派(教派)に属していても、信仰への向き合い方は人それぞれです。日常的に宗教活動を行っている人もいれば、家の宗教として受け継いでいるだけで、普段はほとんど意識していない人もいます。

これは、新宗教(いわゆる新興宗教)などについても同じです。特定の宗教団体に所属しているという事実だけでは、本人がどの程度信仰しているのか、結婚後の生活にどのような影響があるのか、までは判断できません。本人には強い信仰がなくても、親が熱心に活動している場合もあります。結婚は本人同士だけでなく、お互いの家族との関係も生まれるため、本人の信仰だけを確認すればよいというものではありません。

結婚を考えるうえで大切なのは、「何を信仰しているか」だけではなく、「本人や家族がどの程度信仰しているのか」「その信仰が結婚後の生活にどこまで影響するのか」という視点です。宗教名だけで「結婚できる・できない」を判断するのではなく、二人の生活に関係する部分を具体的に確認していくことが大切です。

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結婚前に確認しておきたい宗教の問題

お盆のお墓参りも良くある行事のひとつ

宗教が結婚生活に与える影響は本人の信仰だけに限りません。後になって「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、結婚前に具体的な考えを確認しておきましょう。

本人だけでなく「親の宗教」も確認する

本人がどの宗教を信仰し、宗教的な活動をしているかも重要ですが、同じくらい「親の宗教」についても確認しておく必要があります。

例えば、相手が宗教二世と呼ばれる特定の宗教を信仰する家庭で生まれ育ち、その教えや活動を見てきたとしても、相手が親と同じように信仰心を持っているとは限りません。しかし、本人にその気がなくても、親が結婚相手に入信を勧めたり、宗教行事への参加を求めたりする可能性も考えられます。そのため、「宗教に入っているか」だけではなく、本人が現在その宗教とどのように関わっているのか、親との関係はどうなっているのかを分けて考える必要があります

お墓・葬儀・仏壇などの問題

婚活中は、お墓や葬儀について話す機会はあまりないかもしれません。しかし、結婚するとお互いの家の宗教や宗派と関わる場面が増えていきます。

例えば、先祖代々のお墓がある場合、将来自分たちもそのお墓に入るのか、夫婦で同じお墓に入りたいのか、といった問題があります。宗教や宗派(教派)が違えば、希望する葬儀の形式が異なることもあるでしょう。また、結婚後の自宅に仏壇や神棚などを置くかどうかも、家庭によって考え方が分かれます。

特にアラサー、アラフォーでの結婚では、親がすでに高齢になっているケースもあります。結婚後それほど遠くない時期に親の葬儀を経験し、自分や配偶者が喪主を務めることも考えられます。その際、宗教上の理由から葬儀への参加や儀式について意見が分かれる可能性も否定できません

子どもの宗教・洗礼・宗教教育をどうするか

二人だけで生活している間は宗教の違いが気にならなくても、子どもが生まれたことをきっかけに意見が分かれることがあります。

例えば、キリスト教では洗礼が行われますが、カトリックやプロテスタントなど教派によって、子どもの洗礼についての考え方や扱いには違いがあります。そのため、子どもが生まれた場合に洗礼を受けさせるのか、どのような宗教教育を受けさせるのかを夫婦で考える必要が出てくる場合もあるでしょう。また、祖父母が「孫にも同じ信仰を持ってほしい」と希望するケースも考えられます。これは他の宗教でも同様です。

ここで考えたいのが、「自分が信仰を続けること」と「子どもにも同じ信仰を持たせること」です。夫婦がお互いの信仰を尊重できていても、子どもの宗教について同じ考えを持っているとは限りません。子どもの宗教は、本人が自分で判断できるようになるまでどうするのか、という点も含めて考える必要があります。

献金・寄付・宗教活動は家計や時間にも関係する

宗教活動への関わりが深い場合は、お金と時間についても確認しておく必要があります。

宗教によっては、献金・寄付・会費などの支出が発生することがあります。問題になるのは、献金や寄付をすること自体ではなく、それを結婚後の家計の中でどのように扱うかです。自分の自由に使えるお金から出すのか、それとも夫婦の共有財産から出すのか。毎月・毎年どの程度の金額になるのかによっても、家計への影響は変わります。同様に、礼拝や集会・布教・勧誘・宗教に関連したボランティアなどに多くの時間を使う場合は、夫婦で過ごす時間や家事・育児との両立も考えなければなりません。

さらに確認したいのが、配偶者にも活動への参加や協力を求めるのかという点です。

宗教について話し合うというと、信仰や価値観の問題だけに目が向きがちですが、結婚後は「毎月いくら使うのか」「週にどのくらい時間を使うのか」といった生活上の問題が発生する場合もあるのです

宗教についていつ確認する?聞き方と見分け方

宗教について確認する必要があるとわかっていても、「いつ聞けばいい?」「どう聞けば失礼にならない?」と迷う人もいるでしょう。大切なのは、宗教の種類を確認することだけではなく、結婚した場合にお互いの信仰や価値観を尊重できるのか、どこまで受け入れられるのか、を二人で話し合うことです。

宗教について確認するタイミング

婚活では、出会ってすぐに本人や家族の宗教について詳しく聞く必要はありません。タイミングとしては、真剣に結婚を考える段階(真剣交際に入る前)あたりが良いでしょう

もし、あなたが「宗教について話したら嫌われるかもしれない」「結婚できないかもしれない」と考えていたとしても、隠したまま関係を進めるのはおすすめできません。後からわかった場合、宗教の違い以上に「大切なことを隠されていた」という不信感につながる可能性があるためです。中には、相手の親や親族から責められて関係が悪化したり、強制的に離婚させられたりすることも実際に起きています。

マッチングアプリや結婚相談所を利用している場合も、プロフィールだけで相手の信仰や家族の宗教までわかる訳ではありません。宗教に関する情報の扱いはサービスや相談所によって異なります。結婚相談所を利用しているのであれば、必要に応じてカウンセラーに確認するタイミングや方法を相談してみてください。

宗教の聞き方は「何教?」だけでは不十分

相手に「何教ですか?」と聞くだけでは、結婚生活への影響まではわかりません。

例えば、本人が「無宗教」と考えていても、実家が特定の宗派のお寺の檀家であったり、親が熱心に信仰していたりすることもあります。反対に、「○○教です」と答えても、本人はほとんど活動していないケースもあるでしょう。そのため、宗教名を聞くだけではなく、結婚後の生活やお互いの家族について話す中で確認していくのがおすすめです。

例)

「結婚したら、お互いの家の習慣も大切にしたいと思っているんだけど、宗教や冠婚葬祭について、ご家族が大切にしていることはある?」

こういった聞き方なら、実家の宗教や習慣についても話を広げやすくなります。そこから、本人はどの程度信仰しているのか、親はどうなのか、結婚相手にも入信や宗教活動への参加を求めるのか、子どもの宗教をどう考えているのかなど、必要なことを確認していきましょう。

同時に、自分たちは興味がなかったとしても、親からの勧誘を受けたときなどにどう対応するかも合わせて話し合っておくと安心です。義両親から直接、夫や妻に連絡が来ることも十分考えられるため、場合によっては親と距離を置くことや、線引きができるのかといったことも確認しておきましょう

なお、服装や持ち物、普段の言動などから相手の宗教を見分けるのは難しいでしょう。本人が「クリスマスは家族で協会にミサに行く」などと話していれば別ですが、十字架をモチーフにしたアクセサリーをつけている人が全員キリスト教徒だとは思いませんよね?「宗教の見分け方」を探すよりも、本人と話をするほうが確実です。

お互いに受け入れられる範囲を話し合う

宗教が異なっている場合、「自分はどこまで受け入れられるのか」を考えてみましょう。

宗教の壁を乗り越えるために、どちらか一方が相手に合わせる必要はありません。たとえば、「本人が礼拝や集会に参加することは尊重するが、自分は参加しない」「年に数回の宗教行事なら一緒に参加する」「自分は入信しない」など、受け入れられる範囲は人によって異なります。

献金についても、「本人が自由に使えるお金から出す分には干渉しないが、夫婦の家計から出す場合は相談する」といったやり方もできます。子どもの宗教についても、一方の希望だけで決めるのではなく、二人が納得できる方法を考える必要があるでしょう。

話し合うときは、それぞれが宗教について「絶対に譲れないこと」「話し合えば合わせられること」「特にこだわらないこと」に分けて考えると整理しやすくなります

相手の信仰を諦めさせたり、自分が頑張って相手の宗教に改宗したりすることが、必ずしも解決策となるわけではありません。お互いの信仰や考え方を尊重しながら、二人が無理なく生活できる範囲を探していくことが大切です。

どうしても合意できなければ結婚を諦めることも考える

話し合った結果、どうしてもお互いに譲れないことがぶつかる場合もあります。

一方が「結婚相手にも入信してほしい」と考えているのに、もう一方は「入信するつもりはない」と考えている場合などが該当します。他にも、「子どもには必ず同じ宗教を信仰させたい」という希望と、「子ども自身が選べるようにしたい」という考えが対立することもあるでしょう。こうした問題について、結婚前に完全な結論を出せないことも。しかし、どちらかが我慢すれば何とかなると考えて結婚すると、その負担が後悔につながる可能性が出てきます。

宗教の壁を乗り越えることは、何があっても結婚することではありません。お互いにとって譲れない条件について合意できないのであれば、別れることや結婚を諦めることもひとつの選択です。

それは単に「宗教が違うから結婚できない」ということではなく、二人が望む結婚生活について重要な部分で合意できなかったということです。結婚後にどちらか一方が無理をし続けることにならないよう、結婚前にしっかり話し合って判断しましょう。

まとめ:宗教の一致より「結婚後の生活について合意できるか」が大切

結婚相手と宗教が違っていても、それだけで結婚できないわけではありません。同じ宗教であっても信仰への向き合い方が異なることもあれば、異なる宗教を信仰していても、お互いの考えを尊重しながら生活できる夫婦もいるでしょう。

大切なのは宗教名だけで判断するのではなく、本人や親がどの程度信仰しているのか、入信や宗教活動への参加を相手にも求めるのか、子どもの宗教やお墓・葬儀、献金などについてどのように考えているのかを確認することです。

宗教については聞きにくいと感じるかもしれません。しかし、結婚後の生活に関わる可能性があるからこそ、お互いが納得できる範囲を結婚前に話し合っておくことが大切です。

宗教が同じかどうかよりも、異なる価値観を尊重しながら、二人が望む結婚生活について合意できるかどうか

その視点を持つことが、結婚後の後悔を避けることにつながります。

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