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結婚したらどっちの名字にする?選択的夫婦別姓を考えてみた

皆さんは「選択的夫婦別姓」についてどう思いますか?
唐突にこんなことを聞かれても・・・という方も、賛成や反対の意見を持つ人もいることでしょう。
日本では「夫婦は同じ性を名乗らなければならない」と決まっており、結婚をするときに「困った」という人も少なからず存在します。
今回は3月8日の世界女性デーに合わせて、選択的夫婦別姓について考えてみたいと思います。

目次

選択的夫婦別姓とは

ニュースなどで「夫婦別姓問題」などと言われているためご存じの人も多いと思いますが、ここで改めて内容をご紹介したいと思います。

選択的夫婦別姓とは

日本の法律では、結婚した夫婦は夫か妻のどちらかの姓を名乗らなければならないと決められています。多くのカップルは男性の姓(名字)を選ぶことが多いのは、感覚でもお分かりではないでしょうか。
ところが、中には自分の名字を変えたくないという女性も少なくありません。そこで、「名字は別々でもいいですよ」という選択肢を与えようというのが「選択的夫婦別姓」です。あくまで選択肢の1つですから、夫婦の名字が同じでも違っていても構わないというのがポイントです。
ニュースなどでも良く言われていることですが、家族の名字を1つにしなければならないという法律がある国の方が少なく、先進国では日本だけです。最も多いのは選択式のようです。

国際結婚の場合は名字を変える必要はない

最近では国際結婚も珍しくなくなりましたが、国際結婚の場合、実は選択肢が3つあります。例えば春野夏美さんという女性がジェームス・メイソンさんという男性と結婚した場合はこのようになります(メイソンさんは欧米人とします)。

①相手の名字に変更する→メイソン夏美
②日本の名字を名乗って夫婦別姓にする→春野夏美
③自分と相手の名字の両方を入れる(ダブルネーム)→春野メイソン夏美

知人で国際結婚した女性はヨーロッパに住んでいましたが、名前はナツミ・メイソン=ハルノという書き方をしていました。これは余談ですが、「大草原の小さな家」の作者、ローラ・インガルス・ワイルダーは、子供のころの名前はローラ・インガルスでした。ワイルダーは結婚後の相手の名字なのですが、こんなやり方もあるのかと思ったことがあります。

離婚後はどちらの名字を名乗ってもいい

離婚してしまった場合、名字は旧姓に戻しても、結婚時の姓を使ってもどちらでもいい事になっています。多くの女性が旧姓に変更するようですが、中には結婚後の名字を使い続ける人もいます。
結婚する時は「どちらかにしなさい」と言っておきながら、離婚したら「どちらでもいいですよ」というのは納得できないという意見を持つ人が、選択的夫婦別姓を支持する人の中にはいるようです。
いずれにしても、多くの場合女性が変更する側になっていますので、変えたり戻したりする負担は女性が負う事になります。

選択的夫婦別姓に賛成?反対?

多くの人が賛成していると報道されている「選択的夫婦別姓」ですが、賛成にもいろいろな意見があるようです。

女性は「自分は同姓がいい」?

2020年11月に、早稲田大学と選択的夫婦別姓・全国陳情アクションが共同で『選択的夫婦別姓についての意識調査』を行いました。その結果が下記のグラフです。

全体でみると、自分も他の夫婦も同性であるべき(選択的夫婦別姓に反対)という意見は男性の方が多く、また年齢が上がるごとに増えていく事が分かります。一方で賛成に当たる部分(オレンジと黄色部分)は圧倒的に多いですが、その中身に注目してください。
20~30代では、男性が「自分は選択できるといい、他の夫婦はどちらでも構わない」の割合が「自分は同姓、他の夫婦はどちらでも構わない」より多くなっているのに対し、女性では「自分は同姓、他の夫婦はどちらでも構わない」の方が多くなっています。40~50代ではほぼ同率という結果となりました。名字を変える可能性が高い女性の方が、自分は同姓がいいと答えているのが興味深いところです。
いずれにしても、選択肢として別姓を選べることはいい事だと考えている人が多いのは事実だと言えるでしょう。

同姓がいいと思う女性が多い理由

女性が「同じ名字に」と考えているとしても、日本では2016年の調査で男性の名字に変更する女性が96%と圧倒的に多くなっています(厚生労働省『平成28年度 人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」の概況』より)。つまりここでいう「同じ名字」は、多くの場合「男性の名字」と考えていいでしょう。
一般の人が名字を与えられるようになったのは明治の初期ですので、そんなに古いものではありません。しかし「女性は男性の家に嫁ぐもの」という概念が強かったことから、多くの女性が男性の名字になるのが一般的だったのでしょう。現在でもその傾向が強いのも、「昔からそういうものだったから」という感覚が残っているためだともいえます。
しかし、「男性の名字に変わる」ということが、「自分は結婚したんだ」という実感に繋がっている女性が多いのでは?と、この結果を見ると想像できるのではないでしょうか。

男性は妻の姓を名乗りたくない?

2018年にワタベウェディングが行った「結婚と苗字に関するアンケート調査」によると、男性は圧倒的に自分の名字を名乗りたいと思っていることが分かりました。既婚男性では91%、未婚男性でも82%という高さになっています。ちなみに女性でも既婚女性の83%、未婚女性の66%が男性の名字がいいと答えています。
男性に「自分の名字がいい」と答えた理由を聞くと以下のようになりました。

1位 特に理由はない
2位 男だから
3位 変更するのが面倒だから
4位 自分の名字が好きだから
5位 自分の名字に慣れているから

特に理由はないというのが1位というのは何となく意外な感じがしますが、3~5位に関しては女性でも同じ考えの人はいるのではないかと思います。

選択的夫婦別姓が求められる理由

名字が変わることで、女性が自分のアイデンティティーを失ってしまうという意見がありますが、それだけではありません。

国連による「夫婦同姓の義務」の廃止勧告

国連は日本が「夫婦同姓」を義務化していることを「差別的」として、2003年、2009年、2016年と3回も撤廃するように勧告しています。世界でも多くの女性が夫の名字を名乗っているのは事実ですが、多くは女性が選択した結果です。しかし、日本の女性には選択肢がないため「これは女性差別である」と考えられています。最初に「世界女性デー」にちなんで、と書いたのはこのためです。
この勧告を出したのは、国連の人権理事会が設置している「女子差別撤廃委員会」です。この委員会は国連が女性の権利を守り、女性差別をなくそうという活動をしています。女子差別撤廃条約の選択議定書を定めていますが、残念ながら日本は批准(同意)していません。そのため、最高裁の判決などで差別を受けたといった場合に、直接国連に通報できる制度を利用することができない状態となっています。

旧姓利用の限界

結婚して名字が変わっても、会社などで旧姓を使用している女性は少なくありません。多くの企業で旧姓を通すことが認められているからなのですが、それにも限界はあります。
例えば会社で旧姓を使用していても、それ以外では新しい名字となっているため、社外から私用で連絡が来た場合に「○○というものは在籍しておりません」と言われてしまう場合があります。携帯・スマホにかかってくるから問題ないと思われがちですが、企業秘密が漏れることを警戒して、職場への携帯の持ち込みを禁止している職場も少なからず存在しているのです。

名字が変わることでキャリアが途切れてしまう場合も

論文を書く研究者にとって名前はとても大切なものです。旧姓を使用できる場合もありますが、できないことも少なくないようです。春野夏美さんが秋山夏美さんに変わってしまうと別人として扱われてしまうことがあり、論文のデータベースの登録の際に旧姓の併記やハイフンの使用ができない場合も存在します。夫婦が共に研究者だった場合、仕方なく事実婚を選ばなければならないといった事例も出てきています。旧姓利用を認めていない企業の場合も同じことが起きることが考えられます。
日本では「事実婚」=「内縁関係」ですのでいろいろと不都合が生じることもあります。たかが名字、されど名字。結婚には必ずついて回る問題と言えるでしょう。

結婚時にはよく話し合うことが大切

名字が変わることを彼女はさぞ喜んでいるだろう、と思っているのは男性だけかもしれません。

意見が異なる場合もあることを考えておく

女性の中にも「自分の名字を変えたくない」と思っている人は多いと、前出のグラフからも分かっていただけたと思います。結婚が決まった時に、「私は名字を変えたくないからあなたが変えて」と言われる可能性があることも頭に入れておくことが必要ではないでしょうか。
「女が変えるのが当然だろう」という意見を持つ人もいますが、前章のように名字を変えることで女性が著しく不利益になる場合もあります。最初から突っぱねるのではなく、最もいい選択は何かを考えることも大切でしょう。
考え方として、いくつか方法がありますのでご紹介します。

①仕事内容で支障が出る方の名字を優先する
②家が途絶えてしまう方を優先する
③それ以外

①については前章で説明しましたね。②については一人っ子が増えているために今後より考えなければならなくなるかもしれません。
では③はどうでしょうか?結婚を決めるまでに両家で問題が発生し、一方が相手の名字になることを拒んでいる場合などではこういったことがないとも限りません。うまくまとまらないと結婚自体が白紙になる可能性もありますので、お互いが冷静に話し合いをすることが望ましいと言えるでしょう。

中にはこんな例も

選択的夫婦別姓についての意識調査』では都道府県ごとにも調査結果をまとめていますが、賛成か反対かの2択で答えた場合、賛成という意見が最も高かったのは沖縄県でした。男性の20代、女性の20~40代で「自分も他の夫婦も同性であるべき」と答えた人はいませんでした。年代によって賛成の内容にはばらつきがあるものの、沖縄が独特の歴史を持ち、珍しい名字を持つ人が多い事も関係しているのではないかと分析されています。
また、自分の名字が嫌いだから名字を変えたいといった場合や、離婚や再婚で何度も名前が変わることを子供が嫌がったという意見もありました。

まとめ

今回は少々堅苦しい話になってしまいましたが、現在の日本ではそれぞれが自由に選ぶことができないという現実があることを知っていただきたいと思い、このテーマを選びました。もし、女性に「自分の名字を選びたい理由」を聞いたとき、「女だから」という答えが返ってくることはないと考えています。
親が子供に名前を付けるとき、画数やバランスを考えることは少なくありません。それは男の子に対しても女の子に対しても同じではないかと思っています。

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